年金は本当に払い損なのか?必ずしもそうではない理由・根拠を解説

年金 払い損

高齢者の生活を支える年金制度。

若い世代は払い損だ」という意見をしばしば目にするのではないでしょうか。

確かに、年金制度は現役世代が高齢者を支えるという賦課方式なので、少子高齢化が進む昨今では若い世代ほど損である、と考えるのも無理はないかもしれません。

しかし、本当に払い損だと言えるのでしょうか。

この記事では、年金制度に対して不安を抱いている若い世代の方に向けて

必ずしも払い損とは言えない理由

払わないことによって損すること

などを解説していきます。

1.「年金は払い損」が必ずしも正しくない理由

では早速「年金は払い損」が必ずしも正しくはない理由を解説していきます。

1-1.年金は投資ではない

年金は払い損だと思う方は「年金は投資ではなく保険だ」と考え直してみてください。

もし投資だとするならば、支払った年金保険料に対して将来もらえる年金額が少ないと損だと言えるでしょう。

しかし、年金は投資ではなく保険です。

年金保険料を支払うことで、万が一大きなケガや病気で障害を負ってしまった時は障害年金というものを受け取ることができます。

あまり考えたくはありませんが、万が一あなたがご家族を養っている時に亡くなってしまった場合、年金保険料を支払っていればご家族に対して遺族年金が支給されます。

年金は、万が一に備えた保険の側面も持っているのです。

1-2.金額の大小では比べられない

年金の支給額は物価や賃金の変動率によって調整されています。

そのため単に支給額の大小だけを比べて損だ得だとは言い切れないのです。

公的年金の年金額は、物価・賃金の変動率に応じて年度ごとに改定されることになっています。
平成16年の年金改正により、今後は現役世代の人口の減少などを考慮して物価等の上昇から公的年金加入者数の減少率などを差し引いた率で年金額が改定されることになっております。
引用:日本年金機構

MEMO
  • 年金は投資ではなく保険
  • 金額の大小では比べられない

2.年金を払わないことによって損することの方が大きい

「どうせ払い損だから〜」と言って年金保険料を払わないでいると、非常に困ったことになります。どのような困ったことになるのか解説します。

2-1.税金の払い損になる

年金保険料を払っていないと将来もらえる年金額が減ったりもらえなくなったりします。

年金保険料を払っていないので当然の報いと見ることもできますが、実は年金の財源は年金保険料だけではありません。保険料だけでなく、国庫負担、積立金から賄われています。

公的年金の給付財源は、「(1) 保険料収入」、「(2) 国庫負担」、「(3) 積立金(元本の取崩し及び運用収入)」であり、毎年度の年金給付は、これらの収入により賄われている。
引用:厚生労働省

国庫負担ということはつまりあなたが納めている税金からも賄われているということです。

ということは、年金保険料を納めないと税金の払い損になってしまいます。

2-2.障害年金を受け取れない

人生何が起こるかわかりません。突然大きなケガや病気をしないとは言い切れないですよね。

大きなケガや病気で障害を負ってしまった時に所定の条件を満たしていれば障害年金が支給されます。

障害年金を受け取ることができる要件は以下の通りです。

国民年金に加入している間に、障害の原因となった病気やケガについて初めて医師または歯科医師の診療を受けた日(これを「初診日」といいます。)があること
※20歳前や、60歳以上65歳未満(年金制度に加入していない期間)で、日本国内に住んでいる間に初診日があるときも含みます。
一定の障害の状態にあること
保険料納付要件
初診日の前日において、次のいずれかの要件を満たしていることが必要です。ただし、20歳前の年金制度に加入していない期間に初診日がある場合は、納付要件はありません。
(1)初診日のある月の前々月までの公的年金の加入期間の2/3以上の期間について、保険料が納付または免除されていること
(2)初診日において65歳未満であり、初診日のある月の前々月までの1年間に保険料の未納がないこと
引用:日本年金機構

要件を見れば分かる通り、年金を払っていないと万が一の事態になっても障害年金を受け取ることができません。

2-3.財産を差し押さえられる

未納状態が続くと財産調査や差し押さえをされたりすることもあります。

平成 29年11月までに督促を行った強制徴収対象者のうち、控除後所得額300万円以上かつ未納月数13月以上の方(控除後所得350万円以上である場合は、未納月数7月以上の方)等で保険料が未納付の方(37,780人)に対して、平成29年12月から平成30年1月に集中して財産調査や差押えなどの手続を実施。
引用:日本年金機構

年金を払わないと損をする
  1. 将来の年金額が減る
  2. 障害年金をもらえない
  3. 財産が差し押さえられる

以上のことを踏まえると「年金は払い損だから払わない」とは言ってられないのではないでしょうか。

3.それでも不安な方にオススメのiDeCo

「年金は払い損とは言えない」ということを解説してきました。

年金は投資ではなく万が一に備えた保険という側面も持っています。

しかし、それでも老後が不安という方もいらっしゃるでしょう。

年金は払い損では無いにしろ、年金だけでは老後が不安

と考える方に向けて、iDeCoというものを紹介します。

iDeCoは、毎月掛け金を拠出して運用することで、税制優遇されながら老後に向けた資産づくりをすることができるという制度です。

iDeCoに拠出した金額分だけ所得税や住民税の課税所得から差し引くことができます。

また、運用期間中の運用益が非課税です。

通常は運用によって得た利益に対しては20%ほど課税されるので、これは大きな差です。

さらに、受け取る時にも控除があります。

年金として分割して受け取る場合は「公的年金等控除」が適用され、一時金として一括で受け取る場合は「退職所得控除」が適用されます。

このように、3つの面で節税効果が得られるのです。

また「60歳になるまで引き出すことができない」というのもiDeCoの特長です。

60歳まで引き出すことができないので緊急時のためのお金は別で用意しておかなければいけませんが、この特長のおかげで確実に老後に向けた長期投資をすることができます。

ぜひiDeCoで節税しながら老後に備えましょう。

iDeCoの特徴
  • 所得税や住民税が非課税
  • 運用益が非課税
  • 受け取り時にも控除あり
  • 60歳まで引き出せない

運営管理機関(金融機関)を選ぶ際は、運営管理手数料が0円のところを選ぶのがオススメです。



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