【FPが解説】老後貧乏にならないための習慣とは?今からできる対策

老後貧乏

老後の生活にお金が足りない、いわゆる「老後貧乏」な高齢者が年々増加しています。

頼みの綱の年金も受給年齢の後倒しが進んでおり、不安要素が大きい現状です。

高齢社会が進む中、長い老後を安心して暮らしていくために、この老後貧乏は避けたいところです。

今回は老後貧乏を防ぐために、今から出来る対策についてお伝えしていきます。

1.老後貧乏とは

老後貧乏とは文字通り、「老後にお金が不足している」状態のことです。

現役を引退し収入は年金のみ、僅かな貯蓄しかない状態で長い老後生活を送らなければなりません。

1-1.老後貧乏の実態

金融広報中央員会が実施した「家計の金融行動に関する世論調査」をご紹介します。

60歳代の金融資産非保有世帯は、単身世帯で29.8%、2人以上世帯で23.7%といわれています。

60歳以上の約3割の方は貯蓄がないという状況です。

1-2.住宅ローンや教育ローンの重荷

近年は晩婚化が影響し、住宅ローンや教育ローンの開始時期が遅くなっています。

開始時期が遅くなると、退職後にもローン支払いが残るケースが多くなります。

まとまった退職金もローン完済に消えてしまい、老後資金にまで残らない可能性が高いです。

1-3.危惧される社会問題

老後貧乏はそれだけでも不安ですが、今後予測される社会問題はその不安に拍車をかけます。

1-3-1.年金受給年齢の後退、受給額の減少

現在は65歳から受給する年金も、過去には60歳から受給可能でした。

この受給開始年齢を70歳に遅らせるという動きは、国会で既に審議が進んでいます。

高齢社会が進む一方で、受給額も今と同水準で受けられるのか不安は尽きません。

1-3-2.健康保険の医療費負担の増加

現役世代の社会保険料でまかなう健康保険制度も、財政難が深刻化しています。

高齢で医療費が増えるタイミングで、健康保険の自己負担金額も増える可能性が十分にあります。

1-3-3.介護の負担

高齢者が高齢者を介護する「老々介護」の問題も深刻化しています。

自分や家族が介護状態になれば、介護費用の支出が増えると共に介護離職により収入も減少します。

また、施設を利用することになれば、当然ながら入居費と毎月の利用料がかかります。

2.老後に貧乏になりやすい人の特徴

老後貧乏の切実な状況について見て参りましたが、これを防ぐためにはどうすれば良いのでしょう。

ここでは老後貧乏になりやすい人の特徴について解説します。

2-1.浪費癖のある人

老後貧乏を防ぐためには、若い時からコツコツと貯蓄しておくことが重要です。

浪費癖や、まとまったお金があるとつい散財してしまう人などは、お金の使い方に注意が必要です。

2-1-1.ボーナスは自分へのご褒美

ボーナスなどまとまったお金が入った時に、自分へのご褒美と贅沢をしてしまう人は要注意です。

多少の贅沢を楽しむ程度なら良いですが、身の丈以上の贅沢は厳禁です。

2-1-2.とりあえずクレジットカードで支払う

クレジットカードの支払いは資産を管理する上でも有効ですが、使い方にも注意が必要です。

普段から無計画でクレジットカードを使用し、毎月の支払いを把握していない人は気を付けましょう。

2-1-3.交友関係が広い

豊富な人脈は財産ですが、交友関係が広い人は誘いも多く、出費が増えてしまいます。

誘われたら断れない、人間関係を管理できない人は、懐具合も管理出来ない傾向があります。

2-2.子煩悩の人

大切な子供のために熱心になるのは当然ですが、コントロールが大切です。

子供は判断力が未熟なため、親が取捨選択をしてあげましょう。

2-2-1.教育のためなら仕方ない

「教育のためなら仕方ない」という気持ちは分かりますが、子供の適正を判断するのは親の役目です。

習い事や教材にかける費用も、将来的に自分の首を絞めることになってしまいます。

2-2-2.子や孫のために資金援助をしてあげる

子供や孫のお小遣いやお祝い金なども、積み重ねれば大きな負担となってしまいます。

可愛い子供や孫のためとはいえ、自身の資産が枯渇しないよう気を付けましょう。

2-3.過去への固執が強すぎる人

時代は刻々と変化していますので、いつまでも過去に固執するのは危険です。

時代の変化を受け入れ、柔軟に身を移す思考を身に付けることが大切です。

2-3-1.プライドが高い

勤務先企業で役職に就いている人に多い傾向ですが、定年後の再雇用に否定的です。

「年収が下がる、かつての部下の下で働きたくない」という考えは現在では通用しません。

2-3-2.年金や健康保険はあって当たり前

年金や健康保険などの社会保険制度が時代に合わせて変化するのは避けられません。

制度の変化を否定するだけでなく、自分が何をすべきかを柔軟に考えましょう。

3.老後に貧乏にならないための習慣

老後貧乏を防ぐために、今から改善すべき習慣をご紹介します。

3-1.変化に適応する

老後に向けた貯蓄を進めていくためにも、まずは世の中の変化に適応しましょう。

世の中の変化を理解した上で、自身の思考や行動を変えていきましょう。

3-1-1.老後生活をイメージする

まずは自分がどんな老後生活を送りたいか、イメージを持つことが重要です。

その上で老後は年金だけでは生活できない、医療費負担が増加することを念頭に置いて下さい。

3-1-2.働き方を考える

支出を減らすことも重要ですが、出来る限り長い期間で収入を得ることも求められます。

今のうちに資格を取得したり、様々な職種を経験し、自分の市場価値を高めていきましょう。

また子育てが落ち着けば夫婦が両輪で収入が得られるよう、共働きも検討しましょう。

3-2.貯蓄習慣を身に付ける

老後貧乏を防ぐためには、現役時代からの貯蓄は必要不可欠です。

家計のバランスを考慮しながら、毎月定額を貯蓄出来る習慣を身に付けましょう。

3-2-1.目標を決める

漠然とした貯蓄や無理な貯蓄は長続きしません。

老後に幾ら必要なのかを具体的にイメージし、将来的な目標を定めましょう。

3-2-2.預金から投資へ

貯蓄といっても、ただお金を貯めていくだけでは効果が薄いです。

大切な資産を有効に増やしていくためにも、預金から投資に挑戦しましょう。

リスク許容度に合わせ、情報を収集して自分に合った投資方法を選択して下さい。

3-2-3.支出を減らす

貯蓄原資を確保するためにも、支出の見直しは必要不可欠です。

まずは保険料や通信費など、毎月固定で支払う費用の見直しから進めて下さい。

またローンは出来るだけ65歳までに完済出来るよう、見直しを進めましょう。

3-3.健康は最大の節約

人は誰もが歳を取り、加齢とともに病気のリスクが高まります。

老後を健康に過ごすことが出来れば、医療費の負担は減り、また元気に仕事を続けることで収入を得ることも可能です。

3-3-1.食生活に気を付ける

油分や塩分の摂り過ぎ、野菜不足など、普段の食生活の改善に努めましょう。

また過度の飲酒や喫煙も控え、長く健康で過ごせるよう生活習慣の見直しを進めましょう。

3-3-2.適度な運動をする

週に1回程度で継続して続けられる適度な運動を行いましょう。

運動は趣味にもなり、心身的に豊かな老後生活に結びつきます。

4.まとめ

人生100年時代といわれ、現役時代をリタイヤした後も長い老後が待っています。

老後貧乏を避けるために、今からでも始められる手段はたくさんあります。

心身ともに豊かな老後生活を送るためにも、しっかりと準備を進めていきましょう。