気になる出費!老後にかかる税金や社会保険料について解説

老後にかかる税金や社会保険料について知りたい

老後のお金の問題として目が行きがちな出費は生活費です。

この生活費も気になる出費ではあるのですが、実のところ老後の出費は生活費だけではありません。

実は、老後であっても税金を納めたり社会保険料を納めたりする必要があり、その金額も軽視できできません。

この記事では、老後の税金と社会保険料についてご紹介し、その目安についても解説します。

なお、2019年12月現在の税制ということで今後変化する可能性も十分あるので、ここでは項目をしっかり知っていただき、具体的な金額はあくまで目安であるということに留意する必要があります。

1.老後であっても税金や社会保険料がかかる

老後にかかるお金は生活費以外に税金や社会保険料があります。

この2つの出費は2019年の現状では支出のおよそ10%以上を占めると言われています。

しかも、これは老後であっても支払う義務のあるもので、よほどの事情がない限り、滞納した場合社会保障が受けられなかったり、脱税行為として罰せられるのです。

では毎月どの程度かかるのかについて税金社会保険料の2つの分野に分けて紹介していきます。

2.老後にかかる税金

老後であっても税金を支払う義務はあります。

その税金についてまとめて行くと固定資産税所得税自動車税、その他見落としがちな税金や間接税についても紹介し、解説します。

2-1.固定資産税・都市計画税

固定資産税・都市計画税は現在の支払額とそこまで変わりません。

固定資産税は持ち家であったり、分譲マンションを買った場合に課税されます。

これは毎年1月1日時点の不動産(土地・建物)の所有者(固定資産税課税台帳に登録されている人)が納税義務者で、地方自治体から納税通知書が5月前後に送られてきます。

持ち家や分譲マンションは建物自体の価値が下がってくるので徐々に税金額が減りますが、土地自体は上昇するリスクがあるため注意する必要があります。

ちなみにこの目安である固定資産評価額は3年に1回見直されます。

都市計画税は、毎年1月1日時点の市街化区域内に所在する土地と建物が対象の税金です。

不動産(土地・建物)の所有者が納税義務者で固定資産税と一緒に納める税金です。

2-2.所得税(復興特別所得税)・住民税

所得税・住民税というと老後は支払う必要がないように感じる方がいますが、年金を受けている場合支払う必要が出てきます。
現役の頃よりは少ない金額になりますが、ある程度の金額を納めます。

そのため年金をもらった時点で確定申告を行う必要があります。
目安についても解説をしていくと、
大まかな計算として夫の公的年金280万円と妻の公的年金70万円、世帯で納付する社会保険料は年間34万円として紹介します。
この世帯の場合はおよそ2万5千円になります。

税金の対象は夫の公的年金280万円です。
計算の流れとしては所得金額を出し、そこから所定の金額を引いた金額が課税される金額です。
そこに所得税の所定の税率をかけた金額になります。

所得金額は収入から決められた金額の控除額を引きます。
この例の場合は280万円から公的年金等所得控除120万円を引いた金額160万円です。

次に様々な所得控除をその160万円から引いていきます。
例の場合は160万円から社会保険控除34万円と配偶者控除38万円、そして基礎控除38万円(2020年から48万円になりますが、2019年の38万円で計算します)を引いていきます。

これらを引くと残った金額が50万円です。
この50万円が課税対象となります。

まず所得税は195万円以下なので5%の税率がかかります。
なので、2万5千円が所得税です。
次に復興特別税は2万5千円の2.1%になるので525円になります。

これらが年金にかかる所得税と復興特別所得税です。

なお所得税の税率は次のようになっています。

課税される所得金額 税率 控除額
195万円以下 5% 0円
195万円超~330万円以下 10% 97500円
330万円超~695万円以下 20% 427500円
695万円超~900万円以下 23% 636000円
900万円超~1800万円以下 33% 1536000円
1800万円超~4000万円以下 40% 2796000円
4000万円超 45% 4796000円

住民税(市区町村民税、都道府県民税)は計算方法が異なり(控除額が違う)、所得税や復興特別所得税に加えて納めます。
こちらは控除額が少ないので6万6千円かかります。

先ほどの例で計算すると、所得金額として夫の公的年金収入が対象になります。
計算の流れとしては所得税と同じで所得金額を出し、そこから所定の金額を引いた金額が課税される金額です。
そこに所得税の所定の税率をかけた金額になります。

所得金額は同じく年金収入の280万円から公的年金等所得控除120万円を引いた金額160万円です。
所得控除額がやや異なり、社会保険控除34万円と配偶者控除33万円、そして基礎控除33万円と少なめの控除金額が引かれた60万円が課税対象です。
多くの地域では市区町村税が6%、都道府県民税が4%となっています。

これを計算すると6万6千円が住民税の大まかな金額で、ここに調整控除額を引き均等割額を足したものが支払金額です。

所得額によっては、軽減措置があるものの年間にして10万円近い税金を支払います。

ただ、これは年金生活の方であって、マンション収入や投資の収入などしっかり収入のある方は現役並みに支払う必要があります

2-3.自動車税

自動車税は都道府県税、軽自動車税は市区町村税で、毎年4月1日時点で(軽)自動車を持っている方が対象になります。

これは排気量や重さによって金額が異なるだけでなく古い自動車に乗っていると税率が上がります。

そのため、現役時代に乗っていた車を老後も乗っていると、税金額が徐々に高くなる仕組みです。

2-4.その他の間接税

この他にも間接税があります。

これは直接納付しないものの間接的に納めるもので、代表的なものが消費税です。

また、飲酒をされる方は酒税、タバコを吸う方はたばこ税、自動車を持っている方はガソリン税を支払います。

2-5.見落としがちな税金

相続税や贈与税なども老後に支払う税金として存在します。

現在は長寿社会が進展しているので、老後であっても90歳を超える両親の介護をすることも少なくありません。

そして定年後に遺産相続をするケースは多くなっています。
そのため相続税の支払いもあります。

また、自分の所得を減らすために財産収入を子どもに渡す方もいます。
そういった時に贈与税なども発生するので注意が必要です。

3.老後にかかる社会保険料

ここまで老後にかかる税金について解説してきました。

しかし実は、余程収入がない限り社会保険料の方が老後の出費として多くを占めています。

それは医療保険料介護保険料です。

この2つについても解説していきます。

3-1.医療保険料

医療保険料は老後の場合、75歳未満で企業などに勤務していなければ自治体へ納めます。
これは年間62万円を上限として支払う保険料であり、年金生活者の出費で最も大きいとされています。

これは自治体によって異なりますが、地方ほど高い金額であることが多いです。
また、滞納者に関しては厳しく対処する傾向にあり、税金並みの徴収率となっている点に注意が必要になります。

3-2.介護保険料

介護保険料は老後でも支払います。

こちらは月額5~7千円円程度で自治体によって異なります。

実はこの介護保険料も高齢化が進む自治体ほど高い傾向にあり、地方に住んでいるほど高くなります。

逆に関東近郊など比較的高齢化が進んでいないエリアでは安い傾向です。

4.老後にかかる税金や社会保険料を減らすには

最後に老後にかかる税金や社会保険料を減らす方法として、自動車を軽自動車など安くて燃費の良いものにすることや所得自体を減らすため早めに子どもに贈与を行うことが挙げられます。

また持ち家であれば思い切って住む場所を社会保険料の安いエリアに変えるという方法もあります。

いずれにしても税金もそうですが、どちらかと言うと社会保険料が老後にかかる大きな負担として存在している点に注意が必要です。