親が亡くなったら(死んだら)するべきことを網羅的に解説する

親が死んだら何をすればいい?

どういう手続きが必要なの?

親が亡くなると悲しいのはもちろんですが、しなければいけないことがたくさんあって大変です。

気持ちが冷静なときでも大変な諸手続きを、気持ちの整理がつかないうちにしなければいけません。

この記事では

「親が亡くなって何をすれば良いのかわからない」
「親が亡くなってパニックになっている」

といった方に向けて、親が亡くなったらすることを、できるだけ時系列に沿う形で、網羅的に解説しています。

ただし、遺産相続にまつわることは、最後の章で別にまとめました。

この記事を読めば、親が亡くなった後のしなければいけない手続きについて体系的にわかります。

「親が亡くなって何をすればいいのかわからない」という方の助けになれば幸いです。

1.親が亡くなったら1週間以内にすること

まず、親が亡くなってから1週間以内にしなければいけないことを解説していきます。

1-1.死亡診断書または死体検案書をもらう

まず、死亡診断書または死体検案書をもらいましょう。

死亡診断書・死体検案書は、人が死亡したことを医学的・法的に証明するものです。

死亡診断書(死体検案書)は、人の死亡に関する厳粛な医学的・法律的証明であり、
死亡者本人の死亡に至るまでの過程を可能な限り詳細に論理的に表すものです。
したがって、死亡診断書(死体検案書)の作成に当たっては、死亡に関する医学的、
客観的な事実を正確に記入します。

引用:死亡診断書(死体検案書)記入マニュアル

検案とは死因や死亡時刻を医学的に判定することです。

親が病院で亡くなった場合は、病気による死亡なのか外因死(病気以外の原因による死亡)なのかによって流れが変わります。

病気による死亡の場合は、医師の診断によって死亡診断書をすぐに受け取ることができます。

外因死の場合は、警察医による死体検案が行われてから死体検案書を受け取ります。

自宅で死んだ場合も、病気による死亡かどうかで対処が変わります。

生前に診療を受けていた病気が原因で死亡した場合、医師を呼んでください。医師による診断を以って死亡診断書を受け取ることができます。

生前に診療を受けていた病気が死因ではなく、急死だった場合は警察を呼んでください。警察医による検案を以って死体検案書を受け取ることができます。

その他、事故死・変死・自殺などの場合、警察による検死が行われます。検死が終われば死体検案書を受け取ることができます。

MEMO
  • 親が病気で亡くなった→死亡診断書を受け取る
  • 親が病気以外で亡くなった→死体検案書を受け取る

死亡診断書または死体検案書はこの後の手続きで必要になる場面があるので、コピーをとっておきましょう。

1-2.死亡届を提出する

先ほど解説した死亡診断書または死亡検案書は、用紙の左側が死亡届になっています。(参考

手元にない場合は役所でもらうことができます。

もし、あなたが死亡届の提出義務者なら死亡したことを知った日から1週間以内の提出が戸籍法により義務付けられています

ただし、亡くなった方が国外で死亡した場合は3か月以内です。

第八十六条 死亡の届出は、届出義務者が、死亡の事実を知つた日から七日以内(国外で死亡があつたときは、その事実を知つた日から三箇月以内)に、これをしなければならない。
○2 届書には、次の事項を記載し、診断書又は検案書を添付しなければならない。
一 死亡の年月日時分及び場所
二 その他法務省令で定める事項
○3 やむを得ない事由によつて診断書又は検案書を得ることができないときは、死亡の事実を証すべき書面を以てこれに代えることができる。この場合には、届書に診断書又は検案書を得ることができない事由を記載しなければならない。

引用:戸籍法第八十六条

どんな人が提出義務者になるのかというと、親族、同居者、家主、地主、家屋管理人、土地管理人等、後見人、保佐人、補助人、任意後見人などが提出義務者になります。

第八十七条 次の者は、その順序に従つて、死亡の届出をしなければならない。ただし、順序にかかわらず届出をすることができる。
第一 同居の親族
第二 その他の同居者
第三 家主、地主又は家屋若しくは土地の管理人
○2 死亡の届出は、同居の親族以外の親族、後見人、保佐人、補助人及び任意後見人も、これをすることができる。

引用:戸籍法第八十七条

届け出は、死亡者の死亡地・本籍地又は届出人の所在地の市役所・区役所又は町村役場にて行なってください。

もしも1週間以内という期限に遅れると5万円以下の過料をとられます

第百三十七条 正当な理由がなくて期間内にすべき届出又は申請をしない者は、五万円以下の過料に処する。

引用:戸籍法第百三十七条

死亡届の提出と引き換えに、火葬許可証埋葬許可証をもらうことができます。
火葬許可証は火葬するのに必要なので死亡診断書(死体検案書)をもらってすぐに出すことになるため、1週間の期限に遅れることはまずないでしょう。

死亡届を提出するときの注意点は、提出前にコピーをとっておくことです。後の手続きに必要になる場面があるからです。

また、死亡届の提出は葬儀社に代行してもらうことが可能です。
葬儀社に聞いてみましょう。

注意
  • 死亡届は死亡したことを知った日から1週間以内に提出しなければいけない
  • 死亡届の提出前にコピーをとっておく
  • 死亡届の提出は葬儀社に代行してもらうことが可能


死亡診断書について

1-3.関係者に訃報を知らせる

ご親戚の方や、故人と生前関係のあった方には、訃報を知らせましょう。

訃報はできる限り早めに行うのが良いです。

特に、親族への連絡はできるだけ早く行いましょう。

電話やメール、ハガキなどで連絡をするのが一般的です。

連絡先がどうしてもわからない親戚がいる場合や、大勢の関係者に一斉に訃報を知らせる場合は、新聞のお悔やみ欄に掲載するという方法もあります。

ただし、近年、新聞のお悔やみ欄に掲載されている情報を元に、虚偽の手紙を送りつけて脅しをかける「お悔やみ詐欺」というものがあるので注意をしましょう。



お悔やみ詐欺に注意

1-4.葬儀社へ連絡して葬儀を行う

葬儀社を決めて連絡します。

ここでの葬儀社とのやりとりは、気持ちに余裕がない中でのやりとりになりますが、落ち着いて納得のいくプランで契約するようにしてください

また可能な限り亡くなった方の意思を尊重する形式での葬儀をしましょう。

近年は家族葬が増えているようです。

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葬儀の費用や、香典は記録しておいてください。

領収書があれば領収書を保管し、領収書がない場合はメモをとっておきましょう。

なぜ記録しておかなければいけないのかと言うと、相続税の計算をするときに必要になるからです。

葬儀のために発生した飲食代や、住職へのお布施などは、相続税の計算をするときに葬儀費用として相続財産から差し引くことができます。



相続税に関わる葬儀費用について
 

また、法要や納骨のことについても考えておいてください。

仏式の法要では、亡くなった日を含めて7日目に「初七日」、49日目を「七七日」、100日目を「百か日」、1年目を「一周忌」として法要を行うのが一般的と言われています。

相続関連手続きのスケジュールとの兼ね合いもあるので、これらの法要を行うのかどうかはあらかじめ決めておいた方が良いでしょう。

納骨についても、できるだけ早めに決めておきましょう。

もしも、「お墓参りしやすい場所にお墓を移したい」といった理由で墓じまいをして改葬をするのであれば、そのための手続きが必要になります。



墓じまいについて


改葬について

2.親が亡くなったら2週間以内にすること

次に、親が亡くなってから2週間以内にしなければいけないことを解説していきます。

2-1.世帯主変更届が必要か確認

亡くなった親が世帯主だった場合、「世帯主変更届」が必要である場合があります。

遺された世帯員が2人以上で、誰が世帯主かが明確ではない場合、世帯主変更届が必要です

遺された世帯員が2人でも、母親と小さな子どもという場合は、母親が世帯員であることは明確なので世帯主変更届は必要ではありません。

世帯主変更届が必要かどうかの確認をしてください。

もしも必要な場合は、世帯主変更届を行いましょう。



世帯主が亡くなった時の世帯主変更届について

2-2.健康保険証を返す

人が亡くなったら健康保険証を返還しなければいけません。

会社で仕事をしている人が亡くなった場合は会社や役場が手続きをしてくれるから親族は何もしなくていいです。

ところが、老後の方や自営業の方が亡くなった場合、健康保険証を返還する手続きが必要になります。

国民健康保険の被保険者が亡くなったら、14日以内に市町村役場へ資格喪失の届出をしなければいけません

また、後期高齢者医療制度に関しても、14日以内に市町村役場へ届け出をしなければいけません

各市町村役場のHPを見て届け出方法を確認してください。

詳しくはこちらの記事でも解説しています。



健康保険の資格喪失手続きについて

2-3.年金の支給を停止する

亡くなった方が年金受給者だった場合、年金の支給を止めるための手続きが必要です。

ただし、亡くなった方の個人番号と基礎年金番号が紐づいている場合、届け出は不要です。

平成30年3月5日から、被保険者の住所変更届及び被保険者・受給権者の氏名変更届は個人番号と基礎年金番号が紐付いている方については、日本年金機構への届出を省略できます。
また、これまで受給権者のみ実施していた死亡届の届出省略について、国民年金第1号被保険者及び第3号被保険者も個人番号と基礎年金番号が紐付いている方については届出を省略できます。

引用:日本年金機構

基礎年金番号が個人番号と紐づいていない場合には届け出が必要です。

届け出しないと年金が支給され続けてしまいます。

多く受け取ってしまった分はあとで払い戻さなければいけません。

国民年金の場合は死亡後14日以内、厚生年金の場合は死亡後10日以内が届け出の期限となっています

年金受給権者の死亡届は日本年金機構にマイナンバーが収録されている方につきましては、原則不要です。ただし、未支給年金の届出などは必要です。死亡届が必要な場合は、10日(国民年金は14日)以内に「死亡届」に死亡年月日、年金証書に記載されている基礎年金番号と年金コード、生年月日などを記入し、亡くなられた方の年金証書と、死亡を明らかにすることができる書類(戸籍抄本または住民票の除票など)を添えて、年金事務所または年金相談センターにお出しください。

引用:日本年金機構

年金の種類にかかわらず、年金受給者死亡届といっしょに、年金証書と死亡を証する書類(住民票除票、戸籍謄本、死亡診断書などから1点)を提出してください。

注意
  • 年金の支給をとめる手続きをしないと支給され続ける
  • 多く受け取った分はあとで返さなければいけない

3.親が亡くなったらなるべく早くすること

これから解説するのは、親が亡くなったらなるべく早くした方が良いことです。

明確な期限は設定されていませんが、今後のことを考えてできるだけ早く行った方が良いことです。

3-1.亡くなった方の戸籍謄本を取得する

亡くなった方の戸籍謄本(戸籍全部事項証明書)を取得しましょう。

戸籍謄本は次に解説する相続関連の様々な手続きに必要になります

亡くなった方の本籍がある市町村役場で請求することができます。

請求に必要なものは次のようなものです。

戸籍謄本の請求に必要なもの
  • 市区町村所定の戸籍交付申請書
  • 故人の家族と分かる戸籍謄本
  • 印鑑
  • 本人確認書類(免許証、マイナンバーカード・パスポートなど)
  • (家族以外の場合には)家族の委任状

3-2.葬祭費の申請をする

健康保険証を返還する手続きが終わったら、葬祭費埋葬料をもらうことができます。

国民健康保険の場合は、市町村に請求することで葬祭費をもらえます

もらえる金額は各自治体によって異なります。

各自治体のHPを確認してください。

第五十八条 市町村及び組合は、被保険者の出産及び死亡に関しては、条例又は規約の定めるところにより、出産育児一時金の支給又は葬祭費の支給若しくは葬祭の給付を行うものとする。ただし、特別の理由があるときは、その全部又は一部を行わないことができる。

引用:国民健康保険法第五十八条

また、請求の期限は葬儀を行なった日から2年間となっています

2年を過ぎると請求権を失ってしまうので注意しましょう。

第百十条 保険料その他この法律の規定による徴収金を徴収し、又はその還付を受ける権利及び保険給付を受ける権利は、二年を経過したときは、時効によつて消滅する。
2 保険料その他この法律の規定による徴収金の徴収の告知又は督促は、民法(明治二十九年法律第八十九号)第百五十三条の規定にかかわらず、時効中断の効力を生ずる。

引用:国民健康保険法第百十条

後期高齢者医療制度に関しても国民健康保険と同じように葬祭費を受け取ることができます

国民健康保険と同様に葬儀をしてから2年を過ぎると時効になるので注意しましょう。

第八十六条 後期高齢者医療広域連合は、被保険者の死亡に関しては、条例の定めるところにより、葬祭費の支給又は葬祭の給付を行うものとする。ただし、特別の理由があるときは、その全部又は一部を行わないことができる。

引用:高齢者の医療の確保に関する法律第八十六条

第百六十条 保険料その他この法律の規定による徴収金を徴収し、又はその還付を受ける権利及び後期高齢者医療給付を受ける権利は、二年を経過したときは、時効によつて消滅する。
2 保険料その他この法律の規定による徴収金の徴収の告知又は督促は、民法第百五十三条の規定にかかわらず、時効中断の効力を生ずる。

引用:高齢者の医療の確保に関する法律第百六十条

健康保険の場合は、埋葬料をもらうことができます

また、被保険者の被扶養者が亡くなった場合は家族埋葬料をもらうことができます。

第百条 被保険者が死亡したときは、その者により生計を維持していた者であって、埋葬を行うものに対し、埋葬料として、政令で定める金額を支給する。
2 前項の規定により埋葬料の支給を受けるべき者がない場合においては、埋葬を行った者に対し、同項の金額の範囲内においてその埋葬に要した費用に相当する金額を支給する。

引用:健康保険法第百条

第百十三条 被保険者の被扶養者が死亡したときは、家族埋葬料として、被保険者に対し、第百条第一項の政令で定める金額を支給する。

引用:健康保険法第百十三条

もらえる金額は5万円となっています。

第三十五条 法第百条第一項の政令で定める金額は、五万円とする。

引用:健康保険法施行令第三十五条

また、埋葬料の請求期限は死亡した日から2年となっています

2年を過ぎると請求権を失ってしまうので注意しましょう。

第百九十三条 保険料等を徴収し、又はその還付を受ける権利及び保険給付を受ける権利は、二年を経過したときは、時効によって消滅する。
2 保険料等の納入の告知又は督促は、民法(明治二十九年法律第八十九号)第百五十三条の規定にかかわらず、時効中断の効力を有する。

引用:健康保険法第百九十三条

申請書はこちらからダウンロードできます。

共済組合の場合も、埋葬料をもらうことができます

健康保険と同じように、被保険者の被扶養者が亡くなった場合、家族埋葬料をもらうことができます。

第六十三条 組合員が公務によらないで死亡したときは、その死亡の当時被扶養者であつた者で埋葬を行うものに対し、埋葬料として、政令で定める金額を支給する。
2 前項の規定により埋葬料の支給を受けるべき者がない場合には、埋葬を行つた者に対し、同項に規定する金額の範囲内で、埋葬に要した費用に相当する金額を支給する。
3 被扶養者が死亡したときは、家族埋葬料として、政令で定める金額を支給する。
4 埋葬料及び家族埋葬料は、国家公務員災害補償法の規定による通勤による災害に係る葬祭補償又はこれに相当する補償が行われるときは、支給しない。

引用:国家公務員共済組合法第六十三条

第六十四条 組合員であつた者が退職後三月以内に死亡したときは、前条第一項及び第二項の規定に準じて埋葬料を支給する。ただし、退職後死亡するまでの間に他の組合の組合員の資格を取得したときは、この限りでない。

引用:国家公務員共済組合法第六十四条

もらえる金額は5万円となっています。ここも健康保険と同じですね。

第十一条の三の八 法第六十三条第一項及び第三項に規定する政令で定める金額は、五万円とする。

引用:国家公務員共済組合法施行令第十一条の三の八

また、埋葬料の請求期限は死亡した日から2年となっています。ここも健康保険と同じです。

2年を過ぎると請求権を失ってしまうので注意しましょう。

第百十一条 この法律に基づく給付を受ける権利は、その給付事由が生じた日から、短期給付については二年間、退職等年金給付については五年間行わないときは、時効によつて消滅する。
引用:国家公務員共済組合法施行令第百十一条

MEMO
  • 健康保険を返還する手続きが終わったら葬祭費や埋葬料を受け取ることができる
  • 2年で時効になるので注意する

3-3.遺品整理をする

遺品整理もなるべく早く行いましょう。

遺品整理を行うタイミングは次の3つのどれかが適しています。

遺品整理はいつからするのが良いか
  1. 葬儀が終わった後すぐに
  2. 四十九日の前後
  3. 相続税の申告期限前


遺品整理について

まず、自分たちで行うのか、専門家に依頼して行うのかを決めます。

自分たちで行う場合、遺品の量によっては相当な労力を要したり、専門的な知識がないと困る場面もあります。

専門家に依頼する場合は、費用がかかったり、稀に悪徳業者にひっかかってトラブルになることもあります。

どちらも一長一短なので、遺品の量や予算に応じて選択してください。

ちなみに、1LDKの場合8万円〜、3LDKの場合18万円〜、という相場感になっています。

参考

遺品整理は、貴重品や形見・思い出の品を確保しておき、不要なものを廃棄・処分することです。

  • 預金通帳
  • 実印
  • 不動産関連の書類
  • 生命保険・損害保険の証書と関連書類
  • 年金関連の書類・年金手帳
  • 有価証券に関する書類
  • 金融資産の書類
  • 宝石・宝飾品類、高級時計、貴金属
  • キャッシュカード・クレジットカード
  • 健康保険証・マイナンバーカード
  • 骨董品・美術品
  • 切手・コイン
  • 金庫と金庫の鍵
  • その他契約書・覚書
  • 現金・商品券
これら貴重品は銀行解約や遺産分割などの手続きにおいて必要になります。
確実に確保しておくようにしましょう。
一方、仕分けが済んだらいらないものはリサイクルショップや回収業者で買い取ってもらったり、ゴミとして処分しましょう。

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3-4.高額療養費の申請をする

高額療養費の申請は、医療費がある金額を超えた場合に、超えた分の金額を支給してくれるという制度です。

亡くなった方が多額の医療費を払っていた場合は、相続人が高額療養費の申請をすることができます。

限度額は亡くなった方が70歳以上かどうか、所得はどれくらいか、によって変わります。

3-5.ライフラインに関する手続きをする

各種ライフラインをとめましょう。

同居人が引き続き利用する場合には必要に応じて名義変更をしましょう。

ライフラインは次のようなものが挙げられます。

ライフライン
  • 電気
  • ガス
  • 水道
  • 携帯電話
  • 固定電話



3-6.身分証明書やクレジットカードを返却

運転免許証やパスポートといった身分証明書になるものは、犯罪に悪用される場合もあるため、然るべき機関に返納してください。

運転免許証の場合は、警察署で返納することができます。

亡くなった方の運転免許証と、死亡を証明する書類で死亡日を確認できるものを持参してください。

パスポートの場合は、パスポートセンターや市町村の旅券窓口で返納の手続きをすることができます。

また、クレジットカードの処理も忘れないようにしてください。

クレジットカードは銀行口座と違って相続することができないので、解約をする必要があります。

解約の手続きはカード会社によって異なるため、問い合わせてください。

ここで注意しなければいけないのは、利用代金やキャッシングの残高がある場合には、相続人が支払う義務があります。

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3-7.未支給年金の請求をする

年金は偶数月の15日に後払いで支給されます。

例えば、10月15日に支給される年金は,8月と9月の分です。
ここで、10月1日に年金受給者が亡くなったとしましょう。
死亡届をすぐ提出すると、10月1日以降、年金の送金処理はされません。
つまり、8月と9月の分の年金は支給されません。
もちろん8月分と9月分の年金は後払いでもらわないといけない年金です。
さらに、死亡月である10月分も、もらえるはずです。

これらの「もらえるはずだけどもらえなかった年金」は未支給年金として請求しなければもらうことができません

第十八条 年金給付の支給は、これを支給すべき事由が生じた日の属する月の翌月から始め、権利が消滅した日の属する月で終るものとする。
2 年金給付は、その支給を停止すべき事由が生じたときは、その事由が生じた日の属する月の翌月からその事由が消滅した日の属する月までの分の支給を停止する。ただし、これらの日が同じ月に属する場合は、支給を停止しない。
3 年金給付は、毎年二月、四月、六月、八月、十月及び十二月の六期に、それぞれの前月までの分を支払う。ただし、前支払期月に支払うべきであつた年金又は権利が消滅した場合若しくは年金の支給を停止した場合におけるその期の年金は、その支払期月でない月であつても、支払うものとする。
(二月期支払の年金の加算)

引用:国民年金法第十八条

第十九条 年金給付の受給権者が死亡した場合において、その死亡した者に支給すべき年金給付でまだその者に支給しなかつたものがあるときは、その者の配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹又はこれらの者以外の三親等内の親族であつて、その者の死亡の当時その者と生計を同じくしていたものは、自己の名で、その未支給の年金の支給を請求することができる。

引用:国民年金法第十九条

請求ができる人は亡くなった方の配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹、その他3親等内の親族で、亡くなった方の死亡当時生計を同じくしていた人です。

必要書類や提出方法については、日本年金機構のHPに詳しく記載されています。

3-8.遺族年金を請求する

遺族年金がもらえる場合は遺族年金をもらうための手続きをしましょう。

遺族基礎年金の請求方法に関してはこちらで解説されています。

遺族厚生年金の請求方法に関してはこちらで解説されています。

そもそも遺族年金とは何か、もらえる条件は何か、について知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

3-9.死亡一時金を請求する

遺族年金を受給できない場合でも、死亡一時金をもらえるケースもあります。

第1号被保険者が保険料を36カ月以上納め続けていたら、その方によって生計を維持されていた遺族に対して支給されます。

ただし、亡くなった方が老齢年金を受給していた場合は、もらうことができません。

3-10.死亡保険金(生命保険)の請求をする

受け取り可能な死亡保険金(生命保険)がある場合はそれを受け取ります。

まずは保険証券を確認してください。

保険証券には次のようなことが記載されています。

保険証券に記載されていること
  • 証券番号
  • 保険契約者名
  • 被保険者名
  • 受取人
  • 保険料
  • 給付金

保険証券に記載されていることが把握できたら、「保険契約者」または「保険金受取人」が生命保険会社に連絡を入れてください。

生命保険会社から必要書類の案内と請求書が送られてくるので、保険受取人が請求手続きを行います。

生命保険会社による書類受付・支払可否判断がなされたのちに、死亡保険金が支払われます。

3-11.故人の所得税の申告と納税をする

亡くなった方に一定の所得があった場合、所得税の申告を行わなければいけません。

亡くなった年の1月1日から亡くなった日までの所得を申告します。

ただし、年の始めの方で亡くなって、前年の申告をしていない場合、その申告もしなればなりません。

4.相続に関するしなければいけないこと

相続に関することはしなければいけないことがたくさんあるので分けました。

ここから相続に関するしなければいけないことを解説します。

4-1.遺言書がないかを調べる

亡くなった親が遺言を残しているかどうかを確認しなければいけません。

なぜなら、遺産分割協議が終わった後に遺言があったことが発覚したら、もう一度手続きをやり直さなければいけなくなるからです。

もしも、亡くなった方が公正証書遺言または秘密証書遺言を残していた場合は、遺言の原本はそれを作成した公証役場に保管されています

どこの公証役場で作成したのかわからなくても、最寄りの公証役場にいけば、「遺言検索」をすることができるので、簡単に探すことができます。

公正証書遺言または秘密証書遺言の場合は良いのですが、自筆証書遺言を残されていた場合は、「確実に」探すことは難しいです。

遺言を残す可能性が高い場所としては次のようなものが挙げられます。

遺言を残す可能性が高い場所
  • 自宅
  • 銀行の貸金庫
  • 親戚や友人
  • 知り合いの士業
2020年7月10日からは法務局による自筆証書遺言の保管制度が始まるので、2020年7月10日以降に作成された自筆証書遺言であれば、法務局に保管されているかもしれません。

もしも、自筆証書遺言を見つけた場合は開封してはいけません

自筆証書遺言は開封する前に裁判所による検認を行わなければいけないからです。

もしも検認を受ける前に開封してしまったら5万円以下の過料に処されるので注意しましょう。



法的に有効な遺言書の3つの種類


遺言書の検認について

4-2.遺留分が侵害されていないか確かめる

もしも遺言がみつかったら、遺留分が侵害されていないかを確かめましょう

例えば、遺言の中に「全財産を愛人に遺贈する」という内容が含まれていた場合、飲み込めないでしょう。

この場合、「遺留分」を侵害されているので、遺留分減殺請求を行うことができます。

遺留分とは、被相続人の配偶者、子ども、および親には最低限の相続を認めるというものです。

相続人が、被相続人の親だけの場合は相続財産の3分の1が、それ以外の場合は相続財産の2分の1が遺留分として認められています。

遺留分が侵害されている場合は、遺留分減殺請求を行うことで、遺留分を請求できるので、まずは遺留分が侵害されていないか確認しましょう。



遺留分について

4-3.相続人と相続分を確定させる

まずは相続人と相続分を確定させましょう。

相続人の確定をするためには戸籍調査を行う必要があります

「戸籍調査を行わなくても誰が相続人になるのかはわかっている」と思うかもしれませんが、実は亡くなった方が認知した子どもがいるとか、養子縁組をしていたとか、が絶対にないとは言い切れないので戸籍調査が必要になります。

戸籍調査のためには、戸籍謄本を取得しましょう。

そして戸籍謄本を元に相続人と相続分の確定をしていきます。

参考

相続人の中に連絡がつかない行方不明者がいる場合、その方を無視して遺産分割をすることはできないので、不在者財産管理人を立てる必要があります。

また、相続人の中に未成年者がいる場合は、特別代理人を選任しないと遺産分割をすることができません。

さらに、相続人の中に認知症や何らかの障害で適切な判断能力がない方がいる場合、成年後見人制度を使わなければ、遺産分割をすることができません。

これらのケースに関する対処方法はこちらの記事を参考にしてください。


相続人が行方不明の場合について


相続人が未成年の場合について


相続人が認知症の場合について

4-4.遺産を調査する

相続人と相続分が確定できたら、遺産の調査をします。

遺産が在るかどうか、遺産の価値はどれくらいか、ということを調査します。

ここでは特に難しい不動産の調査方法について解説していきます。

まずは、納税通知書を見て、固定資産税が課税されている不動産があるか確認しましょう

課税されている不動産があった場合、課税されている土地の「地番」や建物の「家屋番号」を把握してください。

次に権利証(登記識別情報通知)を確認しましょう

課税の対象にならない不動産に関しては権利証(登記識別情報通知)で確認することができます。

地番や家屋番号が把握できたら、法務局で登記簿謄本(登記事項証明書)を取得します

そして不動産の評価を行います。

建物に関しては「固定資産税評価額」を、土地に関しては「路線価」を元に評価します。

「固定資産税評価額」は役所から送られる納税通知書に記載されています。

「路線価」は国税庁のHPより確認することができます。

ただし「路線価」が定められていない地域に関しては「倍率方式」を用います。

参考

4-5.相続の承認または放棄の申請をする

相続を承認するか放棄するのかを決めましょう。

簡単に説明すると、相続の承認は「相続する」という意思表示で、相続放棄は「相続しない」という意思表示です。

相続財産はプラスの遺産ばかりではなく、場合によってはいらない土地・不動産であったり負債であったりを相続しなればいけないこともあります。

そのような場合に、相続放棄を選択するのも一つの手です。

ただし、相続放棄には注意点もあります。

相続放棄の手続きには期限があり、相続の開始を知ったときから3か月以内に行わなければ、相続放棄することはできません

第九百十五条 相続人は、自己のために相続の開始があったことを知った時から三箇月以内に、相続について、単純若しくは限定の承認又は放棄をしなければならない。ただし、この期間は、利害関係人又は検察官の請求によって、家庭裁判所において伸長することができる。

引用:民法第九百十五条

また一度でも相続放棄をすると、撤回することはできません。

あとになってから「やっぱり遺産が欲しかった」と言っても相続することはできません。

第九百十九条 相続の承認及び放棄は、第九百十五条第一項の期間内でも、撤回することができない。

引用:民法第九百十九条



相続放棄のデメリット


相続放棄の注意点


相続放棄してももらえる財産


4-6.遺産分割協議を行う

遺言書がきちんと残っており、法的にも問題なければ、遺言書に従って遺産分割すれば良いです。

しかし、遺言書がない場合は、法定相続人同士で「遺産分割協議」をしなければいけません。

まずは、遺言書があるかどうかを確認しましょう。

自筆証書遺言(被相続人が自筆で書いた遺言書)の場合は、家庭裁判所で検認を行わなければいけません

第千四条 遺言書の保管者は、相続の開始を知った後、遅滞なく、これを家庭裁判所に提出して、その検認を請求しなければならない。遺言書の保管者がない場合において、相続人が遺言書を発見した後も、同様とする。
2 前項の規定は、公正証書による遺言については、適用しない。
3 封印のある遺言書は、家庭裁判所において相続人又はその代理人の立会いがなければ、開封することができない。

引用:民法第千四条



遺言書の検認について

公正証書遺言(公証人が作成した遺言書)の場合は、公証人役場へ行って原本を確認します

遺言執行者が遺言書で指定されていなければ家庭裁判所に選任してもらいましょう。

法的に有効な遺言書がなければ遺産分割協議を行います。

遺産の分割方法は4つあります。

遺産の分割方法
  1. 現物分割
  2. 代償分割
  3. 換価分割
  4. 共有分割

現物分割は、遺産を現物のまま分配する方法です。
分配計算の手間がいらないというメリットがありますが、公平に分割するのが難しく不満が出てしまう可能性もあります。

代償分割は相続人の1人が遺産を全て相続する代わりに、他の相続人に相応の代償金を払うという方法です。
全て相続する1人に代償金を支払うだけの資金がない場合この方法をとることはできません。

換価分割は、遺産を現金化してから分割する方法です。
土地を現金化したときに利益が出れば、その分の税金がかかってしまいます。

共有分割は1つの遺産を複数の相続人で共有する方法です。
後に遺産を売ろうと思っても、共有している相続人全員の同意がなければできないというデメリットがあるのであまりおすすめはしません。

相続人全員が納得のいく分割ができたら遺産分割協議書を作成します。

どうしても遺産分割協議がまとまらない場合は、家庭裁判所に調停を申立てて決着させます。



遺産分割協議がまとまらないときの調停について

4-7.相続税の申告と納税

遺産分割が終わったら相続税の申告と納税を行います。

相続税の計算は複雑で難しいため税理士などの専門家に依頼した方が良いですが、自分で計算したいという方はこちらの記事を参考にしてください



相続税の計算方法について


相続財産の評価方法について

相続税の申告書の提出および相続税の納付は、相続開始を知った日から10か月以内に行わなければいけません。

第二十七条 相続又は遺贈(当該相続に係る被相続人からの贈与により取得した財産で第二十一条の九第三項の規定の適用を受けるものに係る贈与を含む。以下この条において同じ。)により財産を取得した者及び当該被相続人に係る相続時精算課税適用者は、当該被相続人からこれらの事由により財産を取得したすべての者に係る相続税の課税価格(第十九条又は第二十一条の十四から第二十一条の十八までの規定の適用がある場合には、これらの規定により相続税の課税価格とみなされた金額)の合計額がその遺産に係る基礎控除額を超える場合において、その者に係る相続税の課税価格(第十九条又は第二十一条の十四から第二十一条の十八までの規定の適用がある場合には、これらの規定により相続税の課税価格とみなされた金額)に係る第十五条から第十九条まで、第十九条の三から第二十条の二まで及び第二十一条の十四から第二十一条の十八までの規定による相続税額があるときは、その相続の開始があつたことを知つた日の翌日から十月以内(その者が国税通則法第百十七条第二項(納税管理人)の規定による納税管理人の届出をしないで当該期間内にこの法律の施行地に住所及び居所を有しないこととなるときは、当該住所及び居所を有しないこととなる日まで)に課税価格、相続税額その他財務省令で定める事項を記載した申告書を納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。

引用:相続税法第二十七条

納税が遅れてしまうと延滞税を支払わなければいけなくなってしまうので、遅れないようにしましょう
相続での税理士選びなら税理士ドットコム



4-8.名義変更の手続き

不動産やゴルフ会員権、自動車、株式などを相続した場合は、期限はありませんがトラブルをさけるため早めに名義変更の手続きをすませることをお勧めします。

名義変更の手続きについてはこちらの記事で詳しく解説しているのでぜひご覧ください。



不動産の名義変更について


ゴルフ会員権の名義変更について


自動車の名義変更について


株式などの有価証券の名義変更について

5.親が死んだらすることまとめ

親が死んだらすることを解説しました。

親が死んだらやらなければいけないことがたくさんあります。

  • 葬儀関連のこと
  • お金関連のこと
  • 相続関連のこと

などなど

その全てをご自身で完璧にこなすことは難しいかもしれません。

必要に応じて専門家に依頼をしましょう。

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